PAKU's WiKi
UHF-CB
特小って?
1977年からアマチュア無線をやっているのですが、なぜか特定小電力トランシーバーに惹かれます。
小電力無線局(総称)とは、「免許を要しない無線局」のひとつとして、「電波法第4条第3号の省令で定める無線局」に規定されているものです。
興味があれば自分で調べていただくとして、簡単に言えばそのような項目の中で特定してある免許が要らない無線局ということになります。
ここでとりあげているのは、区分で言えば無線電話という、いわゆる「声」を伝達するために用いるもので、個人的には特に422MHz付近の11+9chのものに着目しています。
特小との関わり
私の年代的には27MHzの(合法)市民無線(CB)な世代なのですが、結局そっちに行く前にトラック等でバンドが荒れちゃったことや、アマ局を開局しちゃったのでかかわり無く過ぎました。
その後、(上京後に)無免の仲間用にパーソナル無線もやりました。
購入したのはICOMブランドの三菱ウィスパーノットと同じ形状な奴。
開局しましたけど、パーソナル無線の荒れ放題+スペシャル機の蔓延+混信多発によって158ch化。80ch機は置いてゆかれました。
またバッテリーも当時はNiCdですから、すぐにへたってしまいました。
そんな中にあって、UHF-CBと呼ばれる422MHzFM10mWの世界が誕生。
パーソナル無線の反省なのか、雁字搦めの規制がかけられている上にたしかに「飛ばない」といわれています。
ただ、一般市民のレジャーなり、土木建築なり、交通整理なりで相手の姿が見える距離での利用に絞ることで、飛ばないがゆえに周波数を有効利用でき、簡便に使えるような手段を提供したのだと思っています。
玩具のトランシーバーはほとんど「生の声の届く距離」と言ったほうがいいレベルですが、UHF-CBならやり方次第で驚くほど遠くまで届きます。
それに電波法の「微弱」の規定が変わりましたので、微弱電波のものは到達距離が一気に下がったり商売にならないためかほとんど見かけなくなった時代もあります。
私に言わせれば、「(基本的に)飛ばない」ことがUHF-CBの [売り] だとさえ思っています。
そりゃ、チャンネル数が少ないからちょっと混雑するとあっという間にガンガン他所の会話が聞こえちゃいます。
トーンスケルチなりコードスケルチなりがあっても、騒々しくないだけであって、混信が防げるわけじゃないです。
自動車での移動だと、アンテナを外に出せないから本当に近い距離でしか通信できません。
それ以上を望むのであれば、自分の通信によって周囲で同時に使うことができない「占有面積」に対して相応の資格なり金銭なりが発生する…と考えればいいのかもしれません。
そういった意味では、携帯電話は一杯お金を払ってますよねー(笑)
ある意味「確実をお金で買っている」わけです。
制限いっぱい
とにかく制限いっぱいです。
使用できる無線機の条件は、
郵政省令で定めた識別信号を自動的に送受信するもので、技術基準適合証明を受けたもの
でなければなりません。
ですから、自作機でこの証明を取ることは現実的ではありませんので事実上市販品しかあり得ません。
また、国際法上の無線局のコールサインではありませんが、識別信号(国内限定の一種のコールサイン)が一台一台に組み込まれていて、自動的に送信される仕組みになっています。
一定時間経過後PTTボタンを押した瞬間に一瞬デジタルコードが音声として電波になっています。初期の頃に比べて現在のものはデータの伝送速度が速いことと、受信側のスケルチが開くまでの時間の遅延(さらには省エネ電池節約モードに移行していると遅延が増える)の間に流れ終わってしまっているケース、さらには聞こえたとしてもスケルチが開く際の雑音に混じってしまうので、そのようなものが送られていることを意識するケースはほとんどありません。(さらには、ATISの送信必須が変更になったとか言う話もあるようですが…)
長時間の連続送信/連続通信はできません(10mW機)
- 3分モード
- 3分を超える「通話」ができません
送信していないこと and 他の無線局の信号を受信していないこと の状態が連続して一定時間(2秒以上?)続かないとリセットされません。
送信中にその時間に達した場合は強制的に送信が止まる。
(ただし、受信動作に移行することや、受信音が聞こえるようになるかどうかまでは決まっていない模様。) - 30秒モード
- 30秒以上の連続送信ができません。
30秒以上連続送信しようとしてもできません。
2秒以下の受信では、リセットされません。
このどちらかのモードの搭載が必須です。
いまの単信の特小だと大抵は3分制限機じゃないかなー。
(切替できるものなんかもありましたけど、説明書に書いても大半の利用者はあまり意味が理解できないでしょうし。)
いずれにしても、禁止時間を経過後に、PTTを押しなおさなければ次の送信ができない無線機とか、押しっぱなしでも再ぴ送信する無線機などその辺の挙動についての規定も無いようです。
※1mW固定機や切替式での1mWモードの時には無制限です。
(コレクションの中のHX822。1mWでは無制限に連続同時通話ができます。10mWモードでは3分毎に一旦切断され、再接続されます。)
こんな無線機が好き
今現在新品を製造・販売しているのって一時期に比べるとかなり減ってしまったように思います。(パーソナル無線だって、OEMを含めると本当に各社で出していましたが、ほとんどそんなノリだったのでしょう)
私が今仕入れるとすると、もっぱらヤフーオークションです。
では、私が入札したくなる(=好み)ものをあげてみましょう。
チャンネルはレジャー9ch仕様 or 現在の20ch仕様
業務11ch仕様についてはスルーします。
もっぱら集めているのがレジャー9ch仕様のものですから、ここに11ch仕様のものが少数混じってもあまり嬉しくないですから。
20ch仕様のものは人気ありますし、ショップの新品だったりするのでえてして高価ですし落札価格も競り上がりますから早々に脱落(苦笑)
電源は単3電池仕様
使用本数も3本、できることなら2本の物がより嬉しい。
単4仕様のものもありますが、電池の容量小さいです。
YAESUの固定機(AC専用機)はいまだに憧れ(笑)希少品だしオークションに出ても大抵値段高い。
同時通話モード不要
同じメーカーであっても、同じ仕様じゃないと同時通話モードが使えないということが発生します。なので、個人的には1ペア揃っていたとしても魅力を感じません。同時通話モード専用機ならば完全にスルー。
(例外はHX822みたいな奴)
なので、半複信(中継器モード)についても興味なしです。
グループモードでは「混信」は避けられません
単にコードなりトーンが一致しない音声を受信しても「聞こえないようにするだけ」の働きです。
当然聞こえていなくとも他人が送信している間は自分は送信できません。
下手をすれば自分たちが他所に迷惑をかけていることに気づかない「自己中心的満足」な機能とも言えます。
「混信」と「同じ周波数を使用しているほかの通信が聞こえること」は別物ですので広告には騙されないように。
「混信防止機能」として書かれていて、周波数の種類でのチャンネル数×トーンの数=総チャンネル数という大嘘が書かれていることがあります。
グループ機能(トーンスケルチ、コードスケルチ)は、「静かに待つ為の機能」なのでお間違いなく。
チャンネルスキャンだのMCAだの呼び出しブザーだのスタンバイピーだのも無くて結構です。